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税務調査でも重点チェック!期末在庫は正確に

2006年11月号 No.102

  景気回復にあわせて、中小企業の税務調査も少しずつ増えてきているようです。
  そこで今回は、税務調査での重点チェック項目のひとつである期末在庫について、調査のポイントをご紹介します。


●期末在庫と利益

  期末在庫は利益と深い関係にあります。
  仕入のうち期末在庫に相当する金額は経費に落ちません。そのため、期末在庫が多いと利益が増え、期末在庫が少ないと利益が減ることになります。
  調査で期末在庫の計上もれを指摘されると納める税金も増えることになってしまいます。
  後で余計な税金を払わないためにも、期末在庫は正確に計上する必要があります。


●モノがない在庫に要注意!
 
期末在庫を正確に計上するにはお店や倉庫の実地棚卸をきちんと行うことはもちろん、 さらに次の点に注意しましょう。

(1)発送済み在庫
 決算日までに得意先に発送済みの商品でも翌期の売上となるものは、期末在庫に含めて計算する必要があります。発送伝票などから発送済みの商品の金額を計算して、実地棚卸の金額に加算します。
 商品発送がひんぱんに行われる卸売業や製造業などは注意が必要です。

(2)未到着在庫
  決算日に仕入先から未到着の商品でも、当期の仕入となるものは期末在庫に含まれます。仕入伝票などから未到着の商品の金額を計算し、実地棚卸の金額に加算します。
  仕入の多い小売業、卸売業、製造業などは要注意です。

(3)預け在庫など
  委託販売などで得意先に預けている商品や仕入れ商品で仕入先に保管してもらっている商品なども、期末在庫に含めて計算する必要があります。委託先や仕入先に預け在庫の金額を計算してもらい、実地棚卸の金額に加算します。
  該当する取引がある場合は注意しましょう。

●期末在庫をごまかす?

  期末在庫のお話をすると『税務調査の時点では期末在庫はすでになくなっているから、多少数量をごまかしてもバレないのでは?』といった質問を受けることがよくあります。
  たしかに税務調査の時点で実地棚卸を数え直すことはできません。税金を減らすために期末在庫を少なく計算しても調べようがないと思われます。
 しかしそういった場合も、翌期首の売上伝票や期末の仕入伝票を調べていくと、ごまかしたことがすぐにわかってしまいます。

●伝票でじっくりチェック

  例えば3月決算の会社の場合、4月1日の売上伝票に記載されている商品が、期末在庫にも4月1日の仕入伝票にも記載がないと、前期に仕入れた商品が期末在庫からモレていることがわかります。
  このように、伝票から実際の商品の流れを推測し期末在庫の計上モレを指摘するというのは、税務調査ではよく行われます。1人の調査官が丸2日間、じっくりと伝票を調べることもあります。ごまかしてもすぐにわかるので期末在庫はきちんと計算しましょう。
  なお、伝票の保存がないと青色申告が取消しになる可能性があり、故意に伝票を破棄すると、重加算税が課せられることもあります。
 伝票もきちんと保存しましょう。(平井 満広)

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